スギ花粉症の人には、スギ花粉以外の花粉にもアレルギー反応を起こす人が多いことを「国民病となったスギ花粉症」のページに書かせていただきましたが、実はスギ花粉症の人にはヒノキ花粉にもアレルギー反応を起こす人が多いのです。
これはスギ花粉とヒノキ花粉に成分の共通性があるためです。スギもヒノキも同じマツ目に属する植物なためにそうなるようです。
なんとスギ花粉症を発症している人の約60%は、ヒノキ花粉でもアレルギー反応を起こしてしまうようです。「花粉が飛散する時期」のページに掲載させていただいた花粉カレンダーをご覧いただくとわかりますが、スギ花粉の飛散が終わっても、ヒノキ花粉は飛散している地域が多いです。
スギ花粉症の人の約60%は、せっかくスギ花粉の飛散が終わってもヒノキ花粉の飛散が終わるまでは、花粉症の症状に悩まされているということになりますね。
※ヒノキの画像
出典:環境省 環境保健マニュアル2014 (http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/full.pdf)
これも「花粉が飛散する時期」のページに掲載の花粉カレンダーをご覧いただくとわかることですが、多くの地域でスギ花粉とヒノキ花粉の両方が飛散している時期があります。
スギ花粉症でなおかつヒノキ花粉症でもある人は、この時期には、両方の花粉にダブルパンチを受けていることになるわけです。花粉症の症状が重症化する人がこの時期には多いようですが、それも当然です。
「国民病となったスギ花粉症」のページに書かせていただいたようにブタクサ花粉症は、アメリカでは最もポピュラーな花粉症ですが、日本での知名度はスギ花粉症・ヒノキ花粉症に比べるとかなり低いように感じられます。
しかし、日本でもブタクサ花粉によってアレルギー反応を起こす人は想像以上に多いようで、日本人の十数%は、ブタクサ花粉症を発症しているようなのです。
アメリカでブタクサ花粉症を発症している人は5%〜15%といいますから、もしかしたら、実はブタクサ花粉症もアメリカ人よりも日本人のほうが発症率が高いのかもしれません。
スギ花粉症やヒノキ花粉症に比べると知名度が低いためなのか、ブタクサ花粉症を発症していても、そのことを自覚していない人が多いようです。
これも「花粉が飛散する時期」掲載の花粉カレンダーをご覧いただくとわかりますが、ブタクサ花粉の飛散時期は夏から秋にかけてです。そのため、ブタクサ花粉症を発症しても夏風邪をひいたのだと思い込んでしまう人が多いようなのです。
ブタクサ花粉症の症状は、基本的にはスギ花粉症などの他の花粉症と同様にクシャミ・鼻水・鼻づまり・目の痒みなどですが、他の花粉症と比べて咳がでやすいという特徴もあります。これは、ブタクサ花粉が小さく、気管に入りやすいためで、喘息を起こしてしまう場合も少なくないようです。
クシャミ・鼻水・鼻づまりもそうですが、特徴である咳もまた風邪の症状と共通するものです。そのためにブタクサ花粉症の発症に気づかない人が多いのでしょうね。
しかし、風邪と花粉症では、治療法も薬も違います。本当はブタクサ花粉症を発症しているのに夏風邪をひいたと思い込んでしまうのは、実はかなり危険なことです。疑わしい症状がでた時には病院でアレルギー検査をするべきでしょう。
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